2023.1.5

沖縄のお正月

ハイサイ。グスーヨーチューウガナビラ。
明けましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になりました。
本年も「ハルハルおきなわ」をどうぞ宜しくお願い致します。

さて、今回の特集記事は新年1発目という事で「沖縄のお正月」に因んだ記事をご紹介致します。
又、沖縄のお正月では必ず使われている食材が御座いますので、最後にはその食材で作る沖縄の郷土料理もご紹介致します。
皆さんお正月太りをされている渦中だと思いますが、今回もお腹いっぱいの記事を書かせて頂きます。
黒烏龍茶片手にチンダミ(調弦)してお読み下さいね。

首里城

早速ですが、沖縄にお正月が3回あるという事を皆さんはご存じでしょうか?
1つ目は一般的に元旦と呼ばれている1月1日のお正月。
2つ目に沖縄県民は「旧正(きゅうしょう)」と呼んでいる旧暦のお正月(旧暦の1月1日)の文化が今も根強く残っています。沖縄のカレンダーには通常の日付の下に、旧暦の日付が記載されており、旧暦の1月1日に合わせて各地域で様々な行事を行い「旧正」を楽しみます。
そして3つ目のお正月が「グソー(あの世)のお正月」です。
これは地域によりますが、特に宮古島や石垣島では大きな行事として今も残っています。
「ジュウルクニチー(十六日際)」と言われており、お墓の前に親戚家族が皆集まって先祖供養をする文化でこの日には多くの島人(シマンチュ)が里帰りします。
その都度(3回のお正月)お年玉をもらえる地域もあるとか…。
というように、年明けから盛大な沖縄には琉球王国時代から受け継がれている「お正月に食べるもの」があり、食材も含めて県外とは全く違い、個性的な「郷土料理」があります。
その代表的な食材が「豚肉」です。
お正月の料理のほとんどに豚肉が入っていると言っても過言では御座いません。
沖縄には県外の方がお正月に食べる「おせち料理」の文化が御座いません。又、「お雑煮」の文化も無く、移住者が増え始めた近年でこそお雑煮を食べる家庭が増えてきていますが基本的には「中身汁」と「イナムドゥチー」という汁物を中心に豚肉を用いたお料理を食べます。
珍味とも言われておりますが、今では郷土料理と言われる程になっていて存じ上げている方も多いかと思いますがせっかくなので紹介させて下さい。

中身汁

◆豚の内臓(腸や胃など)をすまし汁仕立てに仕上げた郷土料理

中身汁

「中身」は豚の内臓という意味で、一見内臓と聞くと臭みや味のクセが凄いでしょ…と思いますが
臭みは全くと言って良い程除去されており、部位は豚の小腸や胃(ガツ)を使います。
むしろ鰹だしと薬味に使うショウガに絡んで歯ごたえのある食感と旨味を楽しむ事ができます。
その他はこんにゃくや干しシイタケ等を具材に使い、豚だしと鰹だしで作ります。今ではお土産品として加工食品になって店頭に並んでおります。

イナムドゥチー

◆琉球王朝時代の流れをくむ五段のお取持ちの1品

イナムドゥチー

イナは「イノシシ」、ムドゥチーは「~もどき」という意味でかつてはイノシシの肉を使用していましたが、手に入りづらくなった為、豚三枚肉を使用するようになった事から「イナムドゥチー(イノシシもどき)」と名付けられたと言い伝えられております。
琉球王国時代からお祝い事に食べる物とされ、行事ごとには欠かせない一品です。
甘味噌や白味噌をブレンドして中身汁に比べると少しこってり系の味ですが、不思議と何杯も食べられるんです。

上記の汁物にはいずれも豚肉が使用されており、今では沖縄のソールフード「沖縄そば」に匹敵する程の郷土料理に名を挙げています。
因みに、大晦日に食べる年越しそばは県民は沖縄そばを食べます。
元来、年越しそばの文化はありませんでしたが沖縄が本土復帰した1972年から県外の文化を沖縄の製麺所が真似て沖縄そばを出した事から始まりました。

てびちそば・ソーキそば・三枚肉そば

【そば商品を見る】

その年越しそばでも豚肉(ソーキ)を使いますし、沖縄のお正月は本当に豚肉三昧です。
うちなーんちゅはもちろんの事、県外の方も今年のお正月は沖縄の郷土料理を食べてみませんか?
それでは、今年も皆さまが健康でパワフルな1年を過ごせる事を祈って新年の特集記事とさせて頂きます。
本年も「ハルハルおきなわ」をユタシクウニゲーサビラ!!!

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